ネラ・バナウ、ジノ! メル、デナ・マルホ、ヨマ・テーネ、チエルム・ヒルチヒキ! ……と言われたところで、ヒルチヒキ族を含めたピョルカハイム保護区諸部族の言語体系を知らないとさっぱりわからないと思うので、いわゆる標準語に翻訳しよう。どういうわけかわからないけど、夢の中にヒルチヒキ族の族長が出てきた。 ヒルチヒキ族は部族全体を統括する族長、その下に集落の長である首長、その下に儀式をつかさどる祭祀、その下に戦士たちと、戦いには赴かないけど色んな仕事をする一般ヒルチヒキ族がいる。族長は私の暮らす集落とは違う集落にいるはずなので、すぐに夢だと気付いたけれど、もしかしたら精霊の力を使ってなにか伝えに来ているのかもしれない。 私は姿勢を正して挨拶代わりに獣の牙と爪を手渡し、かなりの高齢なくせに顔付きに力強さと威厳を保つ族長と向かい合った。 「ルチ・フォナよ、偉大なるヒルチヒキ族に生まれた娘よ。今からお前に幾つかの問いを投げかける、周りや私の顔色を伺うことはない。正直に答えなさい」 「わかった」 「そこは敬語を使って欲しいところだが、まあよい。ではまず最初の問いを投げよう」 族長は静かに息を吐き出して、1拍2拍ほどの間を置いて言葉を発した。 「最初の問いだ。精霊への感謝を捧げる時、どの精霊から生贄を捧げる?」 火の精霊(火属性) 水の精霊(水属性) ▷土の精霊(土属性) 風の精霊(風属性) 雷の精霊(雷属性) どの精霊も偉大で感謝を捧げるべきだ。しかしあえて最初に生贄を捧げるとするならば、それは大地に対してだ。私を含むヒルチヒキ族を育んできた大地、この大地に宿る土の精霊に感謝の気持ちをを捧げたい。 「なるほど。次にルチよ、お前のことを聞かせてもらいたい。お前はどんな親の元に生まれた?」 戦士の子(腕力+1、槍術E→D) ▷狩人の子(命中+5、弓術E→D) 祭祀の子(魔力+1、魔道E→D) 首長の子(魅力+5、所持金+500) 孤児(守備+1、重装E→D) もちろん嘘ではない。私の両親は狩人だ、父は槍を片手に獣を三日三晩追いかけ回す執拗な狩人で、母は飛ぶ鳥を射抜く弓の使い手だ。私も母に習って弓をよく練習した。 「お前の現在を聞こう。お前にはどんな才能がある?」 丈夫で健康な体(HP+2) ▷遠くを見渡す目(命中+3) 誰よりも速い足(回避+3) 鋭い野生の勘(ス...