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モグリール治療院外伝 ― ルチ・フォナ ―

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モグリール治療院外伝 ―ルチ・フォナ― < 部族の少女と部族の人たちが物騒な冒険を繰り広げるサイドストーリー > ▶ 第1話「人食い部族に囲まれて生贄に捧げられそうになった話」 ▶  第2話「族長が夢に出てきた話」 ▶  第3話「ウミガメのようなスープを食べる話」 ▶  第4話「勇敢なヒルチ戦士と臆病な人間の話」 ▶ 第5話「紙と筆で理想を語り、鉄と火薬で現実を綴る話」 ▶ 第6話「広いようで狭い荒野と砂漠の話」 ▶ 第7話「巨大な人食いサメが砂漠を泳ぐ話」 ▶ 第8話「暴れ牛と挑む泥んこ奇祭の話」 ▶ 第9話「大地を駆ける鉄の馬車と田舎のおのぼりさんの話」 ▶ 第10話「鉄道の隣では烏賊が走っている話」 ▶ 第11話「部族の少女が“人間”の町に踏み込む話」 ▶ 第12話「せっかく都会に来たから下水道のワニを捕まえる話」 ▶ 第13話「交渉という名の机下の殴り合いの話」 ▶ 第14話「命乞いをしながら葡萄酒を飲む聖人の話」 ▶ 第15話「カメを捕まえようとしたら豚が捕まった話」 ▶ 第16話「平和と労働に満ちた素晴らしい日々の話」 ▶  ≪データフェチに送るルチ・フォナ外伝データ集≫ ▶ クラス表 ▶ クラスチェンジ表 ▶ アイテムリスト(武器編) ▶ アイテムリスト(防具・装飾編) ▶ アイテムリスト(消費アイテム編) ▶ 部族図鑑 ▶ ルチ・フォナ外伝 拠点情報 ▶  16話時点でのステータス ※モグリール治療院本編はこちらから もぐれ!モグリール治療院 ※その他の小説はこちら 小説一覧

ルチ・フォナ外伝 第16話「平和と労働に満ちた素晴らしい日々の話」

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「今日も平和ですねー」 「平和、一番」 素晴らしい日々の条件は、まず平和であることで間違いありません。 ピョルカハイム保護区に戻ってきてから2ヶ月ほど、私たちが持ち帰った支援物資はヒルチヒキ族のみなさんの役に、それはもう大いに役立ちました。50丁近いルェドリア銃は若い女も年老いた老兵も即席の狙撃兵へと変革させ、鋼鉄製の槍や盾は戦士たちをより屈強な精鋭へと発展させました。 さらに回復薬や爆薬を抱え、十分な作戦を練り上げたヒルチヒキ族のみなさんは、労働力として鉱山に連れて行かれた仲間たちの救出に向かい、積み重なった恨みと怒りを存分に振るったのです。 元々保護区外の人間は装備の質という一点でのみ優位に立っていたわけで、文明的で快適な暮らしに浸かる彼らと過酷で原始的な生活を送る部族とでは、そもそもの身体能力からして差があります。もちろん個体差があるので絶対的な差ではありませんが、平均すると体力、腕力、度胸、人数で勝る部族のみなさんが、装備でも対等になったとなると、騎士団の正規部隊ならいざしらず鉱山の警備兵程度では足止めにすらなりません。 夜の闇に紛れての狙撃を皮切りに宿舎や作業小屋をことごとく焼き払い、獣よりも遥かに恐ろしい怒声を轟かせ、混乱する者も逃げる者も容赦なく叩き伏せた後に残っていたのは、恐怖に怯えて涙と体液を溢れさせた者ばかりだったそうです。 その最期にはさすがに同情を禁じ得ませんが、今まで散々ヒルチヒキ族や他の部族の方々を奴隷のように扱ってきたのです。相応の報いは受けて然るべきでしょうし、さらに苛烈な反撃を受けてしまったのも当然の結果でしょう。 仲間たちを解放されたヒルチヒキ族のみなさんは、十数名分の生贄と外の町に運ばれるはずの金塊や鉱石を持ち帰り、さらにこの勢いに乗じてもうひとつふたつ鉱山を襲って戦果を上げました。 私とルチさんは襲撃には参加しなかったものの多くの武器を持ち帰った成果を認められ、ルチさんは小さいながらも拠点を築くことを許され、私は『名誉ヒルチヒキ族』という名誉なのか不名誉なのか判断し難い称号を頂きました。 拠点は以前助けたペペミカ族の居住地の近くで、ルチさんや私が寝泊まりするテントの他に、ここを拠点にするヒルチヒキ族の狩人たちの使う作業小屋、簡素ながらもしっかりとした生贄台、染料の抽出室、牛馬を飼うための家畜小屋、吊り下げ式の織り機や炊事場を用...

ルチ・フォナ外伝 拠点情報

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ー 基本施設ー 🔶 居住テント 🔶 「みなさんが暮らす円錐状の簡素なテントです。バッファローのなめし革と木材を組み合わせて作ってあり、組み立ても移動も簡単で野営には便利な代物です。そこそこですが装備や道具も収納出来ますよ」(ノルン) ≪効果≫ アイテムストック(パーティーの人数×8) 🔶 狩人の作業小屋 🔶 「ヒルチヒキの狩人、ここで狩りの道具作る。他にも獣の解体、毛皮の加工もする。ひとつの小屋、みんなで使うから、たまに珍しいもの手に入る」(ルチ) ≪販売≫ 狩人の弓、ブロウガン、ブーメラン トリモチ、ボーラ、松明 名人の釣り竿、鳥獣狩猟許可証 ≪掘り出し物≫ ロングボウ、コルッカ族の吹き矢(毒・麻痺・眠り) 海獣の毛皮、狼の毛皮、熊の毛皮 ボーラシューター ≪素材入手≫ 獣の毛皮、尖った角、魔獣の爪、幻獣の牙、獣肉 🔶 工芸品売り場 🔶 「ヒルチヒキ族、土産物屋。白い染料、顔や体に塗る。今すぐヒルチヒキ族、仲間」(ルチ) ≪販売≫ 白の染料、藍色の染料 骸骨の面 臓物ボトル ≪掘り出し物≫ 朱色の染布 牙のお守り、甲羅の守り、魚鱗のお守り、鉱石のお守り 🔶 ドワーフの出張販売所 🔶 「ドワーフの商人が建てた木造商店です。中にはカウンターが並んでいて、武器・防具・道具と間仕切りもされていますが、どれも同じ商人が店番をしています。だったらひとつでもいいのでは、と思いますが、気分の問題なのだとか。では、仕方ないですね」(ノルン) ≪販売(武器)≫ 鋼の短剣、鋼の剣、鋼の斧、手斧 鋼の槍、ジャベリン、鋼の棒、フレイムトーチ 鎖の鞭、ベアナックル、鋼の爪、鋼の弓、クロスボウ ルェドリア銃、アンゴディア式散弾銃、アリモラ式拳銃、オムニア野戦砲 アルマンダル魔術書、アウルゲルミル秘術書、パンタレラ教則本 ≪掘り出し物(武器)≫ フンガムンガ、アサシンダガー、三日月刀、アーマキラー、ブッチャーソード トマホーク、ヴァイキングアクス、グレイヴピッカー、ハンマー サリッサ、ギュムノートス、ガーディアン、メタルトンファー ロングボウ、ガストラフェテス、ファイアラット、サンダーボルト ベリニャ式狙撃銃、ヴァルクアン携帯銃、ネイガルド投射砲 ゲウルミール聖典、ユミール戦術書、カーディフ儀式辞典 ≪販売(防具)≫ 鋼の盾、革のマント、騎士のマント、ワークブーツ 体力の指輪、照...

16話時点でのステータス

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ノルン・マイグラート 種 族:人間・平民(女、18歳、属性:風) 体 格:147cm、41kg クラス:旅人(レベル11) 移 動:4↑2↓3(歩兵)     HP 腕力 魔力 守備 魔防 命中 回避 必殺 幸運 魅力 現在値 25  7  5  9  5 13 23  3 21 14  職補正     1     1              5  5 装補正                   10 成長率 45 20 20 40 30 35 25 10 60 25 【解放クラス】 旅人 【スキル】 【個人】フィールドワーカーズ(周囲5マス内の罠や埋もれたアイテムを特定) 【種族】投石(射程3、0~3ダメージの間接攻撃を行う) 【兵種】旅の節約術(30%の確率で回復アイテムを消費しない) 【習得】冒険者の鞄・小(アイテム所持数+3) 【??】 【??】 【技能】 短剣:D 剣術:E 槍術:E 斧鎚:E 鞭術:E 弓術:E 銃砲:D 体術:E 探索:C 魔道:E 回復:E 重装:E 馬術:E 学術:C 【装備】 鉄の短剣   威力10(3+7) ルェドリア銃 威力12(5+7) 革のマント  回避+10 【所持品(3+3)】 ポーション×2、ボーラ×3 ルチ・フォナ 種 族:ヒルチヒキ族(女、17歳、属性:土) 体 格:157cm、48kg クラス:ヒルチハンター(レベル15) 移 動:4↑3↓4(山岳)     HP 腕力 魔力 守備 魔防 命中 回避 必殺 幸運 魅力 現在値 28 20  8  8  5 29 18 28  4 11  職補正     2           5  5  5 装補正                       5  成長率 40 40 30 20 25 55 40 35 10 30 【解放クラス】 ヒルチハンター、旅人、どぶさらい 【スキル】 【個人】部族の血筋(マップ上の味方部族の数だけ腕力上昇、最大+5) 【種族】精霊の祈り(戦闘不能にした時にHPを20%回復する) 【兵種】血の祈り(攻撃を命中させるごとに命中+3%、最大+30%) 【習得】魚釣り(河川で待機時に魚、アイテムを入手) 【習得】銃剣(銃装備時、攻撃力4・射程1の短剣攻撃・反撃可能) 【習得】解錠(扉・宝箱の鍵を解除) 【技能】 短剣:E 剣術:E 槍術:E ...

ルチ・フォナ外伝 第15話「カメを捕まえようとしたら豚が捕まった話」

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ワラ・ドムネルメ、ビビャ! テルバ・ペモーネ・ボンジャ・ノッソ、ベルデロック! ……と言われたところで、ヒルチヒキ族を含めたピョルカハイム保護区諸部族の言語体系を知らないとさっぱりわからないと思うので、いわゆる標準語に翻訳しよう。非の打ち所のない正当で穏便な交渉の結果、思いのほか多くの支援を取り付けた私ルチ・フォナと愉快な仲間たちは、たくさんの荷物を積んだ馬車と一緒にスルークハウゼンを出発し、なんやかんやあってピョルカハイム保護区の目と鼻の先、ベルデロック崖道を進んでいる。 なんやかんやというのは主に野盗や山賊の襲撃で、連中もピョルカハイムの部族と教会の僧兵が一緒に行動しているのが不思議だったのか、戸惑っている隙を突いたら簡単に倒れてくれた。護衛としてついてきたふたり、小柄な魔道士リヒャルド・ウーノと背の高い女僧兵シャリル・ドヴァはそれほど腕が立つわけでもないけど、ふたりの扱う魔法や回復の杖はとっても便利だ。回復の杖は説明するまでもなく、魔法も簡単に火を起こせたり水や酒を冷やしたり出来て、こんな使い方が出来るなら支援物資に魔道書も入れておいてもらえばよかった! そんな風に苦々しく思っていたら、街から離れて元の牛頭を被っているヤクシ兄さんが、これ見よがしに魔道書をかざしてみせた。アルマンダル魔術書という初歩的な魔道書で、私が下水道を探索したり司祭を脅かしている間に手に入れたんだとか。さすが兄さん、出来る牛は一味違う。 ちなみに教会のふたりは初めこそ兄さんの牛頭を見て悲鳴を上げたり、カラの蛇のタトゥーと蛇腹剣を見て怯えたりしてたけど、さすがに見慣れてきたようで今では驚きも怖がりもしなくなった。 「ヤクシ殿、カラ殿、斜め右方向、野盗が近づいてる!」 「ノルンさん、私たちは馬車と荷物を守ることに専念しよう」 ついでに返り血にも慣れてきたようで、最近では野盗が現れても冷静に対処してくれる。 「全員、捕まえる。生贄、いっぱい捧げる」 「ルチさん、そいつはやめておかないか?」 「そうだよ、野盗にも人権はあるんだから」 でも生贄を捧げるのには、未だに抵抗があるらしい。根本的な価値観の相違というやつだ、彼らはヒルチヒキ族じゃないから仕方ない。特に外の人間は生贄を野蛮だのなんだのと言ってくれるけど、私からしたら命を奪っておいて生贄にも捧げずに野晒しにする方がずっと野蛮だと思う。 解り合...