山田とゴリラ(プロローグ)
君たちは迷宮に足を踏み入れて、それなりの日々と危険と辛酸を味わってきた中堅冒険者だ。 そんな君たちの前に1冊の手帳が落ちている。おそらく先に迷宮に挑んだ冒険者が落としたものか、或いは誰かに託したものの町まで戻ってこれなかったものだろう。
手帳は表面こそくたびれているものの、それほど月日が経っていないのか中身は傷ついておらず、部分的に文字の滲みこそあるものの何が書かれているかわからないといった程ではない。 どうやらこれは冒険者の記した日記のようだ。
君たちはこの日記を持ち帰って読んでもいいし、供養代わりにそのまま戻してもいい。